また間違えられちゃった! ロッテのドラフト3位、小島和哉投手(22=早大)が5日、日本ハムとのオープン戦で1軍戦デビューを果たした。4回、いざ出陣! というタイミングで流れた場内アナウンスに、関係者がざわついた。

「ピッチャー、涌井に代わりまして『こじま』」

「緊張して全然気付かなかった」と笑うが、名字は「おじま」。NPB打者との初対戦で、名刺代わりの堂々たる投球を披露した。

テーマは直球。ストライク先行で腕を振り、空を切らせた。3回9アウトのうち4つが三振。ポーカーフェースで左打者の内角を突き、5回は3番からの中軸を3者凡退に抑えた。中島卓にタイミングが合っていると感じれば、次打席でクイック気味に投げる器用さも見せた。一方で48球の間にプロの厳しさも知った。

6回先頭の大田に甘く入った128キロを場外に運ばれた。「(捕手の)田村さんはボールでもいいと。僕がストライクを取りにいった。想定外をさらに超えました。あそこまで飛ばされたことはない。勉強になりました」と恐れ入った。

開幕ローテは実質残り1枠。次回は4、5回を先発する予定で、井口監督は「いい球だった。まだ可能性は残ってますし、最後しっかりアピールしてほしい」と期待。小島は「毎日がアピール。またアナウンス間違えられたらやばいですもんね」。少し恥ずかしそうに「おじまだよっ!」と突っ込んだ。【鎌田良美】

◆小島和哉(おじま・かずや)1996年(平8)7月7日、埼玉県生まれ。浦和学院では甲子園に3度出場し、2年春はセンバツV。早大では2年秋に最優秀防御率を受賞するなど、リーグ戦通算22勝。昨年は大学日本代表に選出され、日米大学選手権に出場した。177センチ、81キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸1000万円。