“完全試合”まで、あと1人だ。3年目の巨人大江竜聖投手がオリックスとのオープン戦で7回から登板し、右打者3人を相手に、1イニングを完璧に抑えた。

紅白戦を含む実戦6試合の登板で、連続アウトを26人に更新。アピールを重ねた1軍登板未経験の左腕は「『しっかりと結果を残せるように』だけ考えて投げられました」と話した。

先頭の飯田を122キロのスライダーで空振り三振。最速141キロながら力のある直球で追い込み、最後は真ん中からボールゾーンへ操った。全12球中4球投じたスライダーは2球がファウル、2球が空振り。今オフは得意球の精度向上を課題にし、キャンプ中には岩隈から、曲げすぎない感覚も教わった。「前に比べれば良くはなってきている」と直球に近く見えるスライダーへの進歩を実感した。

原監督も伸び盛りの左腕を「自信というのが少しずつ出つつあるのかなと思う」と評価しながら「まだ彼の場合は無欲。抑えるべくして抑えるという状況になることがプロとして、大事なこと」とハードルの高さを示した。大江は「結果を残さないと残れないと思うので、意識してやりたいです」。慢心は一切“ノーノー”だ。【桑原幹久】