阪神矢野燿大監督(50)がオープン戦残り2試合で新オーダーを試した。22日のオリックス戦でナバーロを据えていた6番に鳥谷を置いて遊撃で起用。1番木浪、2番近本から8番梅野まで「純国産打線」を組んだ。

矢野監督は「この時期にそういうことをしているのでね。(シーズンで)ないことはしないんでね。そういうこともあり得る」と、オプションの1つとして本番を想定する。

ベテラン鳥谷の調子次第では十分に考えられる打線だ。鳥谷はこの試合でも2回に東明の変化球を右前に運ぶと、先頭の5回にはアウトにはなったが、セーフティーバントで相手守備を揺さぶった。7回には中前打を放ちマルチ安打。オープン戦打率3割2分と上昇気配のベテランは「しっかり与えられたところで頑張るだけです」と冷静に話した。

チームは最下位の危機にある。21日ロッテ戦(ZOZOマリン)から3連敗。24日オリックス戦に敗れると、2年連続のオープン戦最下位が確定する。ただ、指揮官は前を向く。「今日の試合なんか面白かったと思ってる。チャレンジして、みんな。チャレンジすることで気持ちを前に向けていかないといけない」。アウトにはなったが、7回1死三塁から上本の三ゴロで三走・江越が本塁へ。8回にも木浪がタッチアップで本塁を狙った。新オーダーのテストと積極的な攻撃-。敗戦の中で収穫はあった。【桝井聡】