19年シーズン開幕まであと3日。今季から中日の指揮を執る与田剛新監督(53)に開幕への意気込みを語ってもらった。2回にわたって掲載する。オープン戦の最終4試合を2勝2分けの負けなしでフィニッシュし、先発ローテーション、守護神も確立。指導論を交え、熱い言葉が並んだ。【取材・構成=伊東大介】

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-開幕へ向け投打の軸は固まったか

与田監督 投手の場合はいろんな形(先発、リリーフ)の軸を作っていかなければならない。選手を見て、いろんな形の軸を作りたい。

-先発の6人も最終6連戦の投手(大野、吉見、ロメロ、笠原、山井、柳)

与田監督 はい。

-抑えは鈴木博(オープン戦9試合登板、自責点0で5セーブ)

与田監督 そう決めている。もちろん3連投したら休ませることも考える。ここに決めたから何が何でも使うやり方はしない。ケガしないように使っていかないといけない。評価はしているが、あくまでもオープン戦。シーズンに入ったら、そんなに甘くないが、ここまで頑張ってくれた。一番の評価だ。

-吉見、山井らベテランへの期待は

与田監督 リズムを作る能力が2人は非常に高い。これは勝利だけでなく、チームの流れを作れる。例え負けても、テンポや、リズムを作ってくれる。若い選手も期待しているが、ケガ人が出たり、計算できなくなったりすることもある。2人はキャンプから準備をしてくれた。ベテランが不可欠であることは間違いない。

-若手にはそれらを吸収してほしい

与田監督 よくベテランの姿を見てと言われる。僕は戦ってほしい。いいことが学べたという結果論ならいい。最初から学ぼうという姿勢は、競争じゃない。絶対に負けられるか、という気持ちをお互いに持ってもらうことが、最終的にいろんなことが学べたという形になる。チーム内で若手になめられたら、ベテランも困る。出番がなくなる。簡単に教えるか、という雰囲気が欲しい。仲間だが、戦わなければならない。枠を競わなければならない。まずはチーム内で争わなければ。そこはベテランも若手も遠慮することはいらない。ベテランも若手から学ぶこともある。そういう形になることが理想です。

-オープン戦で与四球が減った(12球団で4位の46個=昨シーズンは526個で12球団10位)。

与田監督 担当コーチから言ってくれている。変えてきてくれているのは選手。シーズンに入って、数字が減ったならいい。減らせと言って減ったことはない。自分たちが現役のときどうだったか。俺達も出来なかったよな。なぜできるようになったのか、を伝えないといけない。現役のころ、四球をなくせ、低めに投げろって言われたが、それはファンが言うこと。指導者は具体的に何をしてあげればいいのか。選手もそのことは、分かっているけど、技術と心理をいかに教えないと。

-結果より、伸ばすことを重視する

与田監督 他の世界もそうだけど、結果論を言うのは外部の人。内部の人は結果論を優先してはいけない。内部の人間は課程も大事にしていかないといけない。そこはすごく慎重に考えている。