最速152キロ右腕の巨人ドラフト6位、戸郷翔征投手(18=聖心ウルスラ学園)がファーム公式戦初登板を果たし、1回1安打無失点で初勝利を挙げた。

調整登板を終えた山口に代わり、4回からマウンドへ。ヤクルトのドラフト2位ルーキー、中山をこの日最速の148キロ直球で右飛に打ち取り、先頭を抑えた。続く大村には内野安打を許したが、藤井、渡辺といずれも144キロの直球で抑えた。直球とスライダーだけで攻め、デビュー登板を飾った。

試合後にはウイニングボールとともに記念撮影。「緊張はしなかったです。とにかく楽しんで投げようと思いました。ボールはここまで支えてくれた両親に送ります」と笑った。

高校時代は最速149キロ。プロ入り後は、3軍での春季キャンプで杉内ファーム投手コーチらの指導の下、徹底して下半身を鍛え上げた。食事の量も増やし、「体重が2キロ増えて76キロ、身長もまだ伸びていて、今は187、8センチくらいです」と成長が著しい。15日の専大との3軍戦で152キロを計測した。

高校3年時の昨年9月には宮崎県選抜の一員としてU18日本代表との壮行試合に登板。中日根尾、ロッテ藤原、広島小園から空振り三振を奪うなど、5回1/3で9奪三振と力を見せた。23日のロッテ戦を東京ドームで見学し「スーツを着て観客席にいましたが、たくさんのファンの方々がいて、雰囲気がすごかった。藤原をもう1度打ち取りたいと思いました」と興奮をエネルギーに変えた。

同期ではドラフト1位の高橋優貴投手(22=八戸学院大)が4月4日の阪神戦に先発が内定。「自分は下位の方なので、上に人には負けたくない。高橋さんが1軍で投げているので、自分も早く1軍に上がって騒がれるように頑張りたい」と晴れ舞台を夢見た。【桑原幹久】