ハマの神様が一振りで試合を決めた。

1点を勝ち越した直後の7回2死満塁、代打DeNA佐野恵太は集中していた。「梅野はいい投手。甘い球は1球あるかないか」。ヤクルト梅野の初球、外角147キロ直球を迷わず振り抜き、バックスクリーン右へぶち込んだ。球団では11年6月のスレッジ以来、8年ぶりの代打満塁弾で連敗を2で止めた。

神がかった活躍を見せる。今季4試合に代打出場で、全て成功。全4打席で安打と打点を挙げる「10割男」だ。この日は屋外にブルペンがある神宮で「4回、5回に相手ブルペンを見て、どの投手が来るかイメージした」と準備は完璧。加えて「1打席しかないのでいい球は打てない。甘い球が来たら打てる」と割り切り、打席に向かった。ラミレス監督も「アメージング! アンビリーバブル!」と大喜び。横浜の代打の神様が勝利の願いをかなえた。