中日が2本のアーチで連敗を止めた。4回だ。5番ソイロ・アルモンテ外野手が外角ストレートを流し打った。左翼最前列に先制の2号2ラン。「ミートを心がけていたが、来た球に反応して、うまく持っていけた。打てたことは、とてもうれしいよ」。6日は延長12回引き分け目前でサヨナラ負け。試合の主導権を握る大きな1発になった。

アルモンテは開幕から14打数ノーヒットと不振に苦しんだ。スタメンから外れたが、黙々とバットを振った。「自分のやることをやるだけ。常に準備して、チャンスをもらった時に結果を残すだけ」。ヤンキース時代に同僚だったイチロー氏の影響があった。「いい時も悪い時も同じルーティンだった。いい時も悪い時も同じ気持ちだった。だから違う国でも成功したんだろう」。自らも異国でプレーする。平常心を貫き、6日には今季初安打となる1号を放った。4戦ぶりの先発復帰で結果を残した。

5回には7番堂上直倫内野手が続いた。センターバックスクリーンに1号ソロ。17年6月16日西武戦以来の本塁打。「とにかくアピールしたいと思っていた。シーズンに入っても、競争している感じ。負けたくないのは誰にでもある」。先発起用は3戦ぶり。二塁のレギュラー争いが力を与える。

与田監督は2人の活躍に満足げだった。「常に状態を見ながら、起用している。選手ががんばってくれている」。打線の入れ替えが的中し、同一カード3連敗を阻止。チーム内競争が活気をもたらした。【田口真一郎】