中日渡辺勝外野手(25)がプロ初スタメンで、東海大相模-東海大の先輩、巨人菅野からプロ通算2本目の安打を放った。令和初戦に1番左翼で出場。チームがここまで対戦成績5勝10敗の右腕を打ちあぐねる中、6回2死でチーム2本目の安打を右前へ。15年育成ドラフト6巡目で入団し、昨オフに支配下選手となった4年目の“ルーキー”は「大先輩なので、菅野さんの力を借りて打ちました」と、1歩を記した。

初回の初打席でスライダーを見逃し、令和初三振も、6回の第3打席で変化球を捉えた。8回2死一塁の第4打席では空振り三振も「対戦できることが光栄。今後につなげたい」と、1軍選手を実感した。

中学時代に、巨人王(現ソフトバンク球団会長)を育てた故荒川博氏に打撃を教わった。高校、大学で全国制覇と、アマ時代の戦績は菅野をしのぐ。だが瞬く間に球界のエースとなった先輩に対し、渡辺は1軍まで4年かかった。「ぼくは崖っぷちですから。1つ1つのプレーが大事」と立場を自覚する。

プロ1本目は阪神西(4月14日)、2本目は菅野とエース級から安打を重ねた。与田監督も「試合から遠ざかってる中で1本出たということは非常によかったと思います。次の機会を考えて行きたい」と認めた。ネクストチャンスを渡辺がつかんだ。【堀まどか】