「Gキラー」が復活への兆しを示した。DeNA東克樹投手が5回1/3を投げて6安打1失点で2勝目を挙げた。

宝刀の切れ味が抜群だった。2点リードの5回1死一、三塁で代打石川。外野は深めに守り、1点OKの態勢。カウント1-2から、132キロチェンジアップを外角に落とした。ワンバウンドの1球にバットを触れさせず、空振り三振。続く山本も遊ゴロに仕留め危機を脱した。「(石川の)あそこを抑えられたのはすごく大きかった。犠牲フライでも1点だと開き直れた」とうなずいた。

2度やられるわけにはいかなかった。昨季は対巨人で6戦5勝。不敗の壁として立ちはだかった。しかし、6日の今季初の巨人戦では右打者を6人並べられて8失点KO。「ぶざまな結果だったので同じ結果にならないように」と低めの制球で、前回を上回る右打者7人の打線を封じ込んだ。

闘志はたぎらせたが、頭は冷静だった。試合前は巨人杉内ファーム投手コーチの現役時代の投球フォームを動画で確認。「リラックスしてピッと投げる」とゆったり感を頭に刻んだ。これで、敵地東京ドームでは4戦3勝と負けなし。「去年と比べて球の質が全然違う。チャンスと思われてると思うので、その中でどう対処するか」と慢心せず、巨人を斬る宝刀を磨く。【島根純】