大腸がんから再起を目指してきた阪神原口文仁捕手(27)が昨年10月13日中日戦以来、234日ぶりに1軍公式戦に出場した。

4点リードの9回1死三塁で代打登場。1ボール2ストライクから右腕レイビンの144キロスライダーを思いきり振り抜き、左翼フェンス直撃の適時二塁打を決めた。二塁ベースにヘッドスライディングすると、虎党から割れんばかりの拍手と大歓声。このボールは記念球としてロッテ側から三塁ベンチに転がされ、矢野監督が受け取った。

前日3日、1軍遠征先のチーム宿舎に合流。交流戦開幕戦となったこの日、出場選手登録された。

原口は昨年末に大病が発覚し、1月24日に大腸がんで手術を受ける意思を公表。2月春季キャンプは全休だったが、3月上旬に2軍合流、5月上旬に実戦復帰と復活ロードを歩んできた。

今季2軍戦の成績は18試合出場で打率1割9分6厘、7打点。

◆原口文仁(はらぐち・ふみひと)1992年(平4)3月3日生まれ、埼玉県出身。帝京では3年夏に甲子園出場。09年ドラフト6位で阪神入り。13年から育成契約となる。16年4月27日に支配下登録へ復帰し、同日巨人戦で1軍戦初出場。同年5月に打率3割8分、30安打、5本塁打、17打点で月間MVP受賞。昨季は代打で23安打を放ち、08年桧山進次郎と並び球団シーズン最多記録となった。182センチ、92キロ。右投げ右打ち。