東京オリンピック(五輪)の主砲候補の巨人岡本和真内野手が、チームの連敗を4で止めるサヨナラ勝利の流れをつくった。

「先頭やったんで、何とか塁に出ようと思った」と同点の9回無死から、中前打で出塁。ビヤヌエバの犠打失策で二塁に進塁後、代走を送られ、重信のサヨナラ打でベンチから飛び出した。

先制打も、岡本のバットから生まれた。1回1死一、二塁、ヤクルト・ブキャナンの初球のカットボールをフルスイング。少し詰まりながら、広めの一、二塁間をゴロで抜けた。「いいところに転がってくれた。日頃の行いがいいので、それがやっと報われた」とニヤリと笑った。

京セラドーム大阪は、3月に侍ジャパンとメキシコの強化試合が行われた場所だった。岡本は初戦に4番で起用されたが、無安打1四球と沈黙。試合も敗れ「投手がコロコロ変わる。対応していかないと」と短期決戦の難しさを痛感した。智弁学園時代にも高校日本代表に選出され、日の丸の重みを知る主砲が東京五輪まで、あと1年の前夜に輝きを放った。【久保賢吾】