西武キラーのソフトバンク高橋礼投手(23)が6回3失点で3敗目を喫し、初の2桁勝利はお預けになった。

今季、試合前まで対西武は4戦4勝。そのお得意様に4回につかまった。先頭外崎を四球で出し、1死二塁から森には地面スレスレのシンカーを右手1本で中前にはじき返される同点適時打。「投げきったが、直球とシンカーだけでは苦しい」と反省した。

ファーストストライクから積極的に振ってくる西武打線に対し「安易にストライクを取りに行った」。3失点は対西武今季最多。開幕からローテーションを守る疲れからか、7月の防御率は4・63。だが「今日は直球も変化球も手応えがあった」と再び上向きだ。

4番デスパイネが体調不良で1打席で交代。左翼長谷川勇は右足首、遊撃今宮は左太もも裏に不安を抱え途中交代。この日は7回に今宮と代わった川瀬が痛恨の2点適時失策。若手中心で終盤の打線は迫力が減ってしまう。工藤監督は「(失策は)いい糧にして成長してほしい。暑い中、1球1球集中力を切らさずにやっていきましょう」と前を向いた。ロード9試合を黒星スタート。2位日本ハムも敗れ、ゲーム差は1・5差のままだが、3位西武とは4差。混戦になりつつある。【石橋隆雄】

▽ソフトバンク松田宣(6回に23号ソロ)「打ったのはチェンジアップ。自分のスイングで打つことができた」

▽ソフトバンク川瀬(7回に適時失策)「1バウンド目が高かったので、待ったらセーフになると思い、思い切って突っ込んだが捕れる形になっていなかった」