中日のドラフト2位梅津晃大投手(22)がプロ初先発で初勝利を挙げた。球団の新人投手のプロ初先発初登板初勝利は、16年佐藤優以来。初回に変化球の制球が定まらず、1点を許した。しかし2回に落ち着きを取り戻す。150キロを計測するなど、阪神の6番大山から3者連続三振を奪った。3回には2奪三振で上々の立ち上がりとなった。6回には先頭打者の近本に対し、内角への直球で見逃し三振を奪い、マウンド上でガッツポーズを見せた。「初回に力が入ってしまって、先制点を取られたのですが、その後、野手の皆さんの守備に助けられ、何とか抑えることができました」と振り返った。プロ初先発初登板で、阪神打線を力で押し込み、6回4安打7奪三振1失点。上々のデビュー戦となった。

本拠地でお立ち台に上がり「(大歓声を)すごい温かいなと思います。緊張していたのですが、先輩に助けられて、乗せてもらって、精いっぱい投げようと思いました。打者に立ち向かっていく心を一番に考えていました。今まで力になれなかった分、もっと貢献したいと思うので応援よろしくお願いします」と語っていた。

梅津は春季キャンプで右肩インピンジメント症候群と診断され、大きく出遅れた。東洋大ではDeNA上茶谷、ソフトバンク甲斐野とともに「150キロトリオ」と呼ばれたが、1軍で活躍する同期右腕を横目に2軍生活が続いた。それでも地道にアピールを続け、ウエスタン・リーグでは9試合で3勝0敗、防御率2・05。30回2/3を投げ、30奪三振。力のある速球に磨きをかけた。7月11日のフレッシュオールスターでは2回を2奪三振無安打無失点。下位に沈む中日に、楽しみな右腕が現れた。