「キナチカ」が「チカキナ」で復活した。阪神ドラフト3位木浪聖也内野手が初めて2番起用された。

1回1死、桜井にカウント1-2と追い込まれながら146キロ直球をライナーで右前へ。「少ないチャンスだと思っていた。きっちり準備して臨めた」。1死満塁から5番ソラーテの中犠飛で先制のホームに滑り込んだ。

ドラフト1位近本との1、2番コンビ結成は開幕4戦目の4月2日巨人戦(東京ドーム)以来。前回は1番木浪、2番近本の並びだったが、順番が入れ替わっても対応した。1点を追う5回無死一塁では初球からバスターエンドランを敢行。「(2番は)いろんな状況がある。それに慣れないと使ってもらえない」。二ゴロで一塁走者を二塁に進め、「強打の2番」に成長する可能性も感じさせた。

矢野監督は2番木浪について「内容もいい」と評価した上で「1回ファームに行った。その中で試合に出る喜びとか悔しさとか、いろいろあると思う。レギュラーをしっかり取るまでは、そういう戦いがずっと続く。成長していってくれたら」と期待。今後「チカキナ」が定着する可能性もありそうだ。【佐井陽介】