巨人先発テイラー・ヤングマン投手が大乱調だった。4回無死一塁。中日の左打者藤井へカウント1-1からの3球目。

盗塁を警戒し、外したウエストボールがすっぽ抜けた。飛びつく捕手大城のミットをかすめ、一塁側ベンチ前を転々。一走を三塁へ進塁させてしまい、藤井には適時二塁打を浴びた。その後、1死三塁から大島、京田に連続適時打を打たれノックアウト。

「チャンスをもらったことに感謝していました。監督、コーチ、チームメート、ファンの皆さんに申し訳ない。そして、長いイニングを投げることができずリリーフに申し訳ない。調子は悪くなかったが、大事なところでのボールが甘く入ってしまった。申し訳ないの言葉しか、出てこないです」

4回途中9安打7失点(自責4)でベンチに腰を下ろした。

自らの力を信じてマウンドに立った。前回登板の7月25日ヤクルト戦では4連続四球を与えるなど荒れに荒れた。2回途中5失点で3敗目を喫し、翌日に2軍降格が決まった。課題の制球難克服へ、小谷ファーム巡回コーチらに指導を仰ぎ、修正を試みた。投球練習をスマートフォンで撮影し動画を何度も見直した。「自分の心、メンタルの問題もある。チャンスをいただいて感謝しています。きちんとしたピッチングを見せたい」と5月17日以来の4勝目を目指した。

だが序盤から高めに浮いた球をことごとく捉えられた。先発ローテの谷間に巡ってきた6枠目の“ラストチャンス”をつかめなかった。【桑原幹久】