ロッテ、ヤクルトで活躍した大松尚逸内野手(37)が現役引退を決断したことが7日、分かった。

今季はBCリーグ・福井で現役を続けていたが左ひざを負傷。4日に全治3カ月の手術を受けたばかり。7日の今季最終戦を病院のベッドで迎えた。「最後にこんな大ケガをするとは思っていませんでしたが、独立リーグではいい経験をさせてもらいました。もう無理です。限界までやり尽くしました」。球団には退団の意思を伝えてあるという。

10年のロッテ日本一の際には、CSファイナルステージでソフトバンク杉内から3ランを放つなど、勝負強い左の長距離砲。ファンから「世界遺産」と呼ばれて愛された。ロッテ退団時には、コーチ就任を打診されたほどの人格者でもあった。現役にこだわった野球人生も「今後についてはまったくの未定です」。まずはボロボロの体を休める。

◆大松尚逸(おおまつ・しょういつ)1982年(昭57)6月16日、石川県金沢市生まれ。金沢高から東海大を経て、04年ドラフト5巡目でロッテ入団。08年には24本塁打を放つなど主軸として活躍。16年オフに戦力外を受け、17年からヤクルト。昨年10月に自由契約となり、今年3月にBCリーグ福井に入団した。NPB通算は905試合で84本塁打、367打点、打率2割4分5厘。184センチ、93キロ。左投げ左打ち。