東洋大が、延長10回、リーグ初のタイブレークの末、立正大を制し、2勝1敗で勝ち点1とした。

3-3で迎えた延長10回表、9回からの継続打順で無死一、二塁から行われたタイブレーク。東洋大は犠打で1死二、三塁とすると、諏訪賢吉内野手(3年=浦和学院)の左越え2点適時打で勝ち越しに成功。さらに納大地外野手(3年=智弁学園)の左犠飛で1点を追加。その裏、山下雅善投手(4年=東邦)が無失点で抑え逃げ切った。

この回の攻撃前、諏訪は杉本泰彦監督(60)に「諏訪、勝負だよ」と声をかけられ奮起。狙い通りのスライダーを、しっかり引きつけて強くたたき左越えへ運んだ。

1打席目の見逃し三振で、杉本監督から「打ち方が違うよ。つまってひっかけてもいいから、しっかり引きつけて強くたたけ」とアドバイス。2打席目、3打席目で修正し、結果を出した。

社会人野球の監督を経験をしている杉本監督は「タイブレークは慣れている。後攻が有利を言われていますが、僕は先行の方が勝率がいいんです。今日は諏訪がよく打ってくれた」と笑顔。勝ち点1を上げ、連覇へ向け好スタートを切った。