東京6大学野球秋季リーグが14日に開幕する。各大学の監督が、自チームの「秘密兵器」を挙げた。

▼明大(今春1位)

善波監督が挙げたのは、市岡奏馬外野手(3年=龍谷大平安)だ。「入部した時は投手だったが、育ってきた。注目して欲しい」と期待する。リーグ戦は、2年春に1試合だけ登板。打者2人に投げ、1安打を打たれた。今春は代打、代走で3試合に出場。2打数無安打で、まだ安打は放っていない。日本一チームに新戦力の予感だ。

▼慶大(今春2位)

大久保監督は、今夏を振り返り「若い力が飛躍した」と手応えを口にした。その中でも挙げたのが、1年生左腕の生井惇己投手(慶応)だ。昨年の春夏甲子園にも登板。今春のリーグ戦登板はなかったが、今後が楽しみだ。

▼早大(今春3位)

小宮山監督は、あえて名前を挙げなかった。開幕日の14日は、第2試合で法大と対戦する。「先発は早川でいくが、(15日目の)2試合目は思案中。開幕オーダーは、皆さんが驚くように仕上げている。当日をお楽しみに」。1回戦の先発は、エース左腕の早川隆久投手(3年=木更津総合)を予告したが、野手を含め、新戦力の抜てきをにおわせた。

▼立大(今春4位)

溝口監督は立教高出身の2選手を挙げた。中崎響介投手(3年=立教新座)と、金川大祐外野手(2年=立教新座)だ。「就任以来、立教高校の選手が、なかなかオーダーにいなかった。育てたいと思っていたところ、少し兆しが出てきた。2人が出てくれば、久しぶり」と期待は大きい。中崎は今春、全て救援で6試合に登板。計9回1/3、自責1で、防御率0・96を残した。金川は今春にリーグ戦デビュー。8試合で3打席に立ち、まだ安打は放っていない。大学としても、立教高出身選手の活躍は望むところだろう。

▼法大(今春5位)

青木監督は右打者の台頭を願った。「(主力に)左打者が多いので、右の杉村が成長してくれば。キーマンです」と、杉村泰嘉二塁手(3年=広島新庄)を挙げた。今春5試合を含め、リーグ戦は通算7試合に出場。計7打席で、まだ安打はない。もともとタレントぞろいの打線。そこに杉村が加われば、5位からの巻き返しが見えてくる。

▼東大(今春6位)

浜田監督は大砲候補に期待した。青山海一塁手(4年=広島学院)だ。173センチ、100キロの巨漢で、通算30試合に出場。主に代打だった。「春は代打成功率が5割近く。ただ、いかんせん守備が。“守備点”だったのが、“守備範囲”になってきた。打席の機会が増えると思う」。この夏は守備を鍛えた。秋はスタメン出場が増えそうだ。最下位脱出には得点力アップが欠かせないだけに、貴重な戦力となる可能性がある。