ソフトバンクがCSでの“有事”に備えた。牧原大成内野手(26)が27日、ヤフオクドームで行われた全体練習で捕手の防具、キャッチャーミットを身につけた。

内外野をこなすユーティリティープレーヤーは打者を立たせての捕球や、ワンバウンドを止める練習を行った。「言われたところでやるだけ。準備するしかない。(捕手も)できれば自分のマイナスにはならないと思う」と前向きに話した。

シーズン中盤までは、今季プロ1号を放つなどブレークした栗原も出場選手登録されていたが、現在は甲斐と高谷の捕手2人制だ。CSでもこのままの編成で臨むことが濃厚で、「第3捕手」として牧原に白羽の矢が立っている。これまでもブルペンで投手の球を受けるなど、捕手不在の非常事態に備えていた。

練習を見守った工藤監督は「(防具を)つけた感じは様になっていた」と話し「今回、楽天さんのところでああいう場面があったので。その時のために、少しでも練習しておけば」と説明した。優勝を逃した24日の楽天戦では、ビハインドだった9回の攻撃で途中出場の捕手高谷に代打を送り、ベンチに捕手がいない状況になった。同点や逆転の展開になれば、牧原がマスクをかぶることになっていた。負けられない1戦での捨て身の攻撃だったが、ポストシーズンでも劣勢な捕手起用の可能性がある。3年連続日本一へ、チーム総力で戦う。【山本大地】