広島は7日、佐々岡真司投手コーチ(52)が第19代監督に就任することを発表した。1年契約の推定年俸7000万円で、背番号はコーチ時代の今季と同じ88。投手出身の監督は、球団では67年長谷川良平以来53季ぶりとなる。

マツダスタジアムで会見した新監督は、すでに動きだしていた。国内FA権を取得した菊池涼、野村、会沢に、残ってほしい気持ちを電話で伝えていた。チーム編成はフロント主導であることを踏まえながら「優勝するためにはこの3人は必要。3人がいなくなるという頭は、今のところ僕の中にはない。一緒に戦っていきたい」と熱い思いを明かした。

大型補強が望めない中、チームづくりに欠かせない3人とみている。理想のチームについて「悔しさがあれば(表に)出す。勝つ喜びというのも出す。グラウンドに出ているレギュラー陣、ベンチにいる選手の一体感。コーチも含めて明るさもあり、厳しさもありというところ」と説明した。高い個人技を持ちながら、背中でチームを引っ張れる3人を何としても引き留めたい。

1年間ともに戦った主力の残留を信じ、組閣作業を急ぎながら、9日に始まる秋季練習から指揮を執る。「今年の経験を反省して、来季V奪回、そして日本一を目指して全身全霊を込めて務めさせていただきます。優勝できる力はある」。力強い所信表明とともに、佐々岡カープが船出した。【村野森】