ラッキーボーイは俺だ! CS初スタメンの阪神木浪聖也内野手(25)が3安打猛打賞をマークした。「久しぶりのスタメンだったので、負けられないと思っていた。気持ちが入っていました」。

必死に頑張るから幸運は訪れる。6回1死三塁で打席が巡り、国吉の暴投で先制点を呼び込んだ。8回には一塁ベースに打球が直撃し、二塁打に。まさにラッキーボーイの活躍だ。ファーストステージは7打数5安打で打率7割1分4厘と波に乗った。

社会人時代に負ければ終わりのトーナメントを経験してきた新顔は「一発勝負はプロに入って初めてだった。結果を出さないと、と思っていた」とたくましく振り返った。まだまだ別れの時間は来てほしくない。負ければ、今季限りでの退団を表明している鳥谷とは「ラストゲーム」になってしまうところだった。「(次も)やることは変わらない。勝つだけ。(鳥谷と)ずっと長くやりたいので、勝つしかないです」。

ラッキーボーイにはなったが、運だけじゃない。この1年で培った経験を、まだまだ生かす機会を得た。【真柴健】