パ・リーグ最強打線を持ってしても、7点差はあまりに大きすぎた。

西武先発の今井が3回途中6失点。4回にも1点を献上し、最大7点差に広げた。外崎の1発を口火に2点差まで追い詰めるも及ばず。辻発彦監督は「いい粘りをしてくれたんだけど。もう1歩。前半の失点が大きかった」と大量失点を悔やんだ。

今季の逆転勝利はリーグ最多の34。しかし5点差以上は1試合だけ。日本シリーズ進出をかけたCSファイナルの舞台で、相手は宿敵ソフトバンク。逆転劇を演じるには、点差が大きすぎた。今井は昨季第4戦に続く大量失点での黒星。「大舞台で同じ過ちをしたくない」と、150キロを超える直球も変化球も、力んで暴れた。「森さんの要求通りに投げられなかった」。7安打3四球と軌道修正ができないまま雪辱を果たせなかった。

これで通算1勝2敗とリードを許した。救いは甲斐野、モイネロの相手中継ぎ陣を追い込み、抑えの森を8回から引きずり出したこと。同監督は「向こうの救援陣はすごいからね。そこから点を取れたことは、相手も脅威に感じていると思う。俺だったら生きた心地がしない。そういう勝負に持っていけたことは明日につながる」。負ければ崖っぷち。まずは1勝を奪いにいく。【栗田成芳】