日本野球のアピールを頼むぜ! 巨人原辰徳監督(61)が、プレミア12を戦う侍ジャパンにエールを送った。4日、秋季練習が行われているジャイアンツ球場の一塁側ベンチにどっしりと腰を下ろし、やや前のめりに口火を切った。

原監督 東京五輪の前哨戦でね。東京五輪とはルールも人数も変わるんだろうけどね。1つ、機運が日本に日の丸を背負ったスポーツ選手というのがね、いい感じできてるから。ぜひ日本の野球もね、いいものを残してほしい。

10年前の09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で指揮官として、日本を2連覇へと導いた。イチローを筆頭に城島、福留、岩村のメジャーリーガーをメンバーに加え、文字通り日本を代表する選手たちで世界の猛者に真っ向から立ち向かった。今回の侍ジャパンのメンバー選考には「少し自分の中で、本当のベストメンバーを組めたのかというところにね。もちろん致し方ないとはいえ、やや辞退選手っていうが多いと感じてるのかな」と現場をつかさどる稲葉監督を思いやった。

他国にとっては20年東京五輪の出場権をかけた大会にもなる。自国開催のため、出場権を確保している日本にとっても重要性は変わらない。「のびのびと戦ってほしい。向こうは真剣勝負、もちろんこっちも真剣勝負。力試しよ。おい、行くぞと。(東京五輪への)ステップにしないといけないよね」と期待。10年前、現在の侍ジャパンの起源となった「SAMURAI JAPAN」の名称を誕生させた原監督が、愛情たっぷりに侍たちの戦いぶりを心待ちにした。【為田聡史】