ソフトバンク工藤公康監督(56)が5日、「3人投手コーチ」のタッグで投手力アップに挑むことを明かした。4日に森山良二投手コーチ(56)の就任が発表され、1軍投手コーチは高村祐コーチ(50)佐久本昌広コーチ(45)の3人となる。以前から球団に要望していた体制が実現したが、3人制を望んだ理由を説明した。

工藤監督 まずはデータ分析の点を強化したい。人数を増やして充実したデータを作成したい。

相手研究、投手陣のコンディションなど、あらゆるデータを分析、活用していく上で、コーチの力が必要。3年連続日本一は成し遂げたが、来年は3年ぶりのリーグ奪回が命題になる。故障に泣いた今季の反省を踏まえ「徹底管理」も必要となる。

工藤監督 先発が長いイニングを投げるためには、どう練習に取り組むか。いろんな意見が入れば選手にもプラスになる。コーチの人数が多ければ、それだけ選手へのアドバイスの機会が増える。

西武時代の88年日本シリーズMVPの森山コーチ、近鉄時代の92年新人王の高村コーチ、99年ダイエー(現ソフトバンク)初優勝、日本一の立役者の佐久本コーチのタッグは強力だ。さらに1軍を見てきた倉野コーチをファーム投手統括コーチにし、1軍以外の投手を統括させる。

工藤監督 1、2軍が密にならないといけない。1年間、しっかり戦える投手陣を作りたい。

今日6日、森山新投手コーチが会見に臨む。今後、ベンチ、ブルペンなどそれぞれの受け持ちを決めていく。2020年に向けた投手陣改革が、本格的にスタートする。【浦田由紀夫】