ソフトバンク工藤公康監督(56)が「2軍投手全員講義」計画を実行中だ。秋季宮崎キャンプ第2クール最終日となった8日、2軍にあたるB組の板東、吉住、育成尾形の若手3人に対して、投手に必要な動きやトレーニング方法をレクチャーした。

室内練習場で工藤監督と若手3人が向き合った。「1個1個意識してやることが大事だよという話をしながら、彼らもして損することはない」。ダンベルを持ちながらのシャドーピッチングなど、実際のトレーニングも行いながら約30分の「工藤塾」が繰り広げられた。

偶然居合わせたのではなく、指名してのものだった。「今日はやろうと。ピッチングコーチにも許可をもらいました」。この日の3人だけでなく、タイミングを見ながら可能な限り、若手全員と向き合う時間をつくりたいと考えている。「若い人たちの成長に協力できたら。いいアドバイスをしたい」。指名され、面と向かうことでより密な“講義”となっている。

「塾生」となった板東は「きつい練習でした。直接教えてもらって、ありがたかったです」と感謝した。3年連続日本一となった今季は高橋礼や高橋純ら若手投手の力も大きかった。より強固な投手陣を築くためにも、指揮官自ら動いて底上げを図る。【山本大地】