令和最初の甲子園で、スーパーメモリアル弾を放った八戸学院光星・下山昂大三塁手(3年)が、千葉県大学野球リーグ1部の中央学院大に進学することが明らかになった。

下山は8月6日に行われた第101回全国高校野球選手権の開幕カード誉(愛知)戦の初回、左中間へ先制の満塁弾を放った。これが令和初安打初本塁打初打点、さらには史上2人目の開幕戦初回満塁本塁打と、記録ずくめの一発だった。3回戦の海星(長崎)戦ではサヨナラ安打を放ち、勝負強い打撃でチームを8強に導いた。

中央学院大はリーグ制覇13度を誇り、全日本大学野球選手権に7度出場し、16年には準優勝。明治神宮大会にも1度出場しており、OBには日本ハム秋吉、元ヤクルトの度会らがいる全国クラスの強豪だ。合格を受け下山は「関東で野球をやりたかった。大学の甲子園でもある明治神宮大会に行けるよう頑張りたい」と決意を新たにした。

令和の開幕弾で意識も変わった。「プロ野球選手になりたいと思ってきたけど、甲子園のあの舞台、あの場面で自分の力を発揮できたのは自信になった。あらためて『上』に行きたいと思った」と覚悟を決めた。弘前の小、中学校、野球チームの先輩でもある西武外崎に憧れ続けてきた。自宅も近所で、帰省したオフには食事をする間柄。贈られたバットで3年間素振りを続けてきた。メモリアル弾の後にはLINEで「よく打ったな」と祝福してもらった。1年生の冬にもらったグラブは、大学でも使い続けるつもりだ。「いつか一緒のグラウンドでプレーをしたいです」と未来の競演を夢見る。

チームメートの武岡龍世遊撃手(3年)がヤクルト6位、伊藤大将二塁手(3年)がソフトバンク育成3位で指名される場に立ち会い、「プロになりたい気持ちが一層強くなった」と刺激を受けた。満塁弾の記念球は甲子園歴史館に飾られている。座右の銘は「背負えるやつほど強くなる」。「令和第1号」の輝かしい称号を背負いながら、大学で先輩譲りの「アップルパンチ」に磨きをかける。

◆下山昂大(しもやま・こうだい)2001年(平13)7月27日、青森県弘前市出身。桔梗野小1年から桔梗野ボンバーズ(現弘前ビクトリー)で野球を始め、小6時に楽天ジュニアに選ばれNPBジュニアトーナメントに出場。弘前四中時代は弘前白神リトルシニアでプレー。八戸学院光星では1年秋からベンチ入りし2年夏から甲子園3季連続出場。投手も兼任し最速140キロ。50メートル走6秒4。172センチ、73キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄。血液型A。趣味はスキーと釣り。