東京・ダイワハウススタジアム八王子で元プロ野球選手によるイベント「レジェンド・ベースボールフェス」が1日、開催され、清原和博氏(52)や佐々木主浩氏(51)らが子供たちに指導を行った。

元楽天監督のデーブ大久保氏(52)は、イベント中のトークショーに登場。子供たちへの声のかけ方や、なぜ松井裕樹を抑えで起用したのかを明かした。

大久保氏はスタンドに集まった親たちへ向け「よく子供が『プロ野球選手になりたい』っていうと、バカなこと言うんじゃないとか、夢みたいなこと言うんじゃないとか言っちゃうじゃないですか。『画家になりたい』って言うと、食えるわけないとか。これは医学的にも『ドリームキラー』と言われていて、言わない方がいい。何になりたいと言っても応援してあげることが大事」とアドバイスした。

球団内でも選手を獲得する際、親がどういう教え方をしてきたか、これまでの野球の指導者がどういう人間だったかまで調査をすると説明し「怒る親の子供は、ただ怒られないように練習をするだけになってしまう」と話した。

さらに「スカウトは小学生くらいから、いい子がいると聞けば見に行きます。その際にまずは体を見ます。小さい子でもお母さんがおしりが大きい人だと遺伝があるので、そのまま中学、高校と追いかけます。だからここにもけっこう太ってるお母さんがいるけど、それでいいです」と笑いを誘い、インタビュアーから「余計なことは言わないでいいです」とたしなめられる場面もあった。

話題は交感神経(起きている時の神経・緊張している時の神経)と副交感神経(寝ている時の神経・リラックスしている時の神経)についても及んだ。大久保氏は「交感神経と副交感神経ってあるんですけど、副交感神経はリラックスしている時の神経で、この働きが低下すると血流が悪くなる。そうすると手が動かなくなったりする」と説明。その上で、楽天で選手たちに血流を測定するテストを受けさせた時のことに言及し「10人中9人は凡人と言われる交感神経優位の数値が出る。でも10人に1人だけ副交感(神経)優位の天才型がいる。それが松井裕樹。あのころ松井をストッパーにすると言ったら周りは全員大反対したんですけど、医師に相談したら(副交感神経が働きやすい)彼は1イニングの厳しいところでも力を出すと言われて、医学的にストッパーにしたんです」と明かした。