今季パ・リーグ最優秀救援投手に輝いた楽天松井裕樹投手(24)が先発転向を明言した。17日、仙台市内の球団事務所で推定年俸1億1000万円から1億4000万円増の2億5000万円プラス出来高で契約更改し、その後の会見で明かした。契約年数は4年。

先発転向への理由は「元々先発をやりたいという気持ちでプロに入った。今後の体への負担も考えて、今の投球スタイルを何十年も続けることは想像できなかった。若いうちに長いイニングを投げるスタイルを身につけたい」と説明。石井GMを含めた首脳陣との話し合いの中で、来季からの挑戦が決定した。

6年目の今季は自己最多の68試合に登板。パ・リーグでは83年江夏豊(日本ハム)の34セーブを抜き、歴代左腕最多の38セーブをマーク。絶対的な守護神としてチームを2年ぶりのクライマックスシリーズへと導いた。

桐光学園からプロ入りし1年目の14年には17試合に先発登板。救援での10試合を含め4勝8敗3ホールド。2年目からクローザーに定着し、3シーズン連続で30セーブ以上を記録した。昨年、史上最年少での通算100セーブを達成。現在139セーブを挙げている。

昨年9月27日ロッテ戦で4年ぶりの先発登板を果たし、5回3安打無失点で1465日ぶりの先発勝利をマーク。同年10月4日日本ハム戦で6回3失点で黒星を喫して以来、先発登板はない。

早ければ21年シーズン後に国内FA権、22年シーズン後に海外FA権を取得する。4年の大型契約に「FAをとっても楽天でやってほしい、という球団の誠意で普通よりも乗せていただいたので、ありがたいことだと思います」と高評価に感謝した。