今秋のドラフト1位候補、近大・佐藤輝明内野手(3年=仁川学院)が8日、奈良・生駒市の同大グラウンドで今季初練習を行った。グラウンド不良のため室内練習場でのフリー打撃となったが、快音を響かせ、鋭い打球をネットに突き刺した。

関西学生リーグ通算11本塁打の長距離砲には、すでに阪神などが高評価。この日は西武スカウトも視察に訪れた。佐藤は「ここでやると、また新しい気持ちになります」と、大事な1年がスタートしたことを実感した。

近大の大先輩からも熱い助言をもらった。昨年12月中旬に行われた近大OB会に出席。そこでOB会長の元ロッテ監督有藤通世氏(73)から1時間以上、名球会打者の心得などを教えられた。

佐藤は「プロで2000安打を達成したすごい方。参考になることが多かった」と感謝した。打席では「追い込まれるまでは自分のスイングをしろ」とアドバイス。練習メニューの例としては「イスに座ってのティー打撃」を伝えられた。

「何回かイスに座って打ちました。バットの出し方が分かるそうなので。続けていかないと」とさっそく試している。「有藤さんからは『すごく期待している』と言われました。昔のプロ野球選手は体が大きい」とその迫力と愛情に圧倒されていた。