【米グアム15日=山本大地】ソフトバンク松田宣浩内野手(36)が「師弟ジャック」宣言だ。5年連続全試合出場中の鉄人はグアムでの自主トレを公開。

同行している牧原に二塁のレギュラー獲りを期待し、師弟コンビでの二、三塁全試合出場に意欲を見せた。さらには東京五輪代表入り、ソフトバンク勢で侍ジャパンのジャックも狙う。

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日中は気温30度に迫ろうというグアムの炎天下でも、松田宣は元気だ。若手に交じって厳しいランニングメニューをこなしながら、その声を途切れさせることはない。「マッキー(牧原)あと1本頑張れ! スタントン(水谷)、まだ出せるやろ!」。疲れを見せずに後輩たちを叱咤(しった)激励する姿はまさに、熱男そのものだ。

午前中は海辺の公園でとにかく走り込む。長距離走に坂道ダッシュなど、ほとんど休みを挟まずに体をいじめ抜く。おにぎりなど軽食を食べた後はすぐにホテルに戻りウエートトレーニング。そのままプールに直行し、水泳トレーニングまでが日課となっている。14度目のグアム自主トレ。「プロ野球で一番きつい練習をしているんじゃないか。ここで下地を作れば、ケガせずに1年間やれると思う」と鉄人ボディーは上々の仕上がりだ。バレンティンの加入などで定位置争いは激しくなるが、胸を張れるだけの準備はできている。

思い描く目標がある。「マッキーとサード、セカンドをジャックしたいという思いがある」。今回初めてグアム自主トレに参加している牧原に二塁のレギュラー獲得を期待。「初めて一緒に生活して、根性もあるし、セカンドで全試合守れる体力もある。もう年齢的にもチームを引っ張っていい。それくらいの覚悟でやってほしい」。自身は5年連続で全試合出場中で、師弟コンビでのフル出場を掲げた。

さらに今季は東京五輪も控えている。「(昨秋の)プレミアでも優勝は最高だった。五輪は最後のチャンスだと思う。選ばれるためにもスタートダッシュが大事。いい成績を残せば選んでもらえると信じている」と熱い思いを秘めている。ソフトバンクには千賀や甲斐、柳田ら代表候補も多い。ベテラン松田宣が侍入りすれば、主要国際大会では球団史上最多の7人超えも夢ではない。「師弟ジャック」と「代表ジャック」。熱男が20年のキーマンになる。