超逆方向弾! DeNA新外国人のタイラー・オースティン内野手(28=ブルワーズ)が、実戦初となる右方向への本塁打を放ち、規格外のパワーをあらためて証明した。

3番右翼で巨人戦に先発。5点を追う4回2死、左腕田口の4球目、外角138キロ直球をこすり上げると、滞空時間の長い打球は無人の右翼席最前列へ。ギリギリまで引きつけてから力業で放り込んだ実戦5号に「感覚的には良くなかったけど、とりあえず越えてくれた。チームの初安打になって、貢献できた点ではうれしく思うね」と笑顔で話した。

オープン戦12試合で4本塁打、6二塁打を放った右スラッガー。右方向への長打は3日楽天戦の二塁打1本だけだったが、逆方向への意識は高い。

沖縄キャンプ時から日々の打撃練習で大振りしすぎず、ライナーで中堅から右方向への打球を徹底してきた。米国時代は引っ張り中心の「プルヒッター」のイメージが強いが「アメリカでは結果的にボールがレフトに行くことが多かったけど、日本に来てアジャストしていくうちに逆方向への打球も増えていったよ」とうなずいた。

日本で380本塁打を放ったラミレス監督も「彼には『ケガさえなければホームランのタイトルを取れる能力があるぞ』と話をしたよ。ソトからタイトルを奪えるとしたら、オースティンかな」と太鼓判。右方向の長打が増えていけば“オースティン無双”に突入しそうだ。【鈴木正章】