阪神の新助っ人ジョー・ガンケル投手(28)がここ2戦の汚名を返上した。

DeNA戦に先発して3回2安打無失点。高めと低めに投げ分ける制球力を取り戻し、ゴロアウトは6個奪った。3回2死一、二塁ではオースティンを見逃し三振。内角低めいっぱいに決まったツーシームに相手の新外国人は首をかしげてうな垂れた。

「結果はやっぱり少し気にしていた部分もある。低め低めに、それでどんどん自分のテンポを作っていくことが、自分の中でやりたかったこと。それが出来て良かったよ」

7日の日本ハムとのオープン戦は4回7失点、19日のオリックス2軍との練習試合でも3回2/3、11安打7失点と連続で打ち込まれた。「前に突っ込まないように、しっかり後ろに重心を残したまま投げるということを意識した」。前回登板の翌日からすぐさまフォーム修正に取り組んだ。

内容次第では開幕ローテーションもゆらぐ場面。矢野監督も「本来のピッチングに近いという感じに見えたけど、もっといい時を見ている。でも2回あまり良くなかったので、本人的にもちょっと落ち着いたと思う」と胸をなで下ろし、上積みに期待した。

開幕は約1カ月後とさらに先延ばしになった。ガンケルは「シーズンがいつ開幕しようとも、それに合わせてしっかりやるべきことをやっていく」と平常心。練習試合が休止となる前にひと安心の好投となった。【磯綾乃】