壁にぶち当たった。守護神から先発再転向に挑むる楽天松井裕樹投手(24)が、仙台市内の森林どりスタジアム泉で行われた巨人との2軍練習試合に先発し1回5安打6失点と荒れた。

今季最速の150キロを計測したが3四球と制球に苦しんだ。「あれだけストライク、ボールがはっきりしていたら勝負にならない」と打者11人に53球、試合開始から29分間、マウンドでもがいた。

何度も快音を残された。初回、巨人の先頭湯浅に直球を左中間フェンス直撃の二塁打とされ、連続四球で無死満塁。北村に左前2点適時打、石川にはカーブを左越え3ラン。2死後に山本、松原に連打も浴びた。立ち上がりをテーマにまっさらなマウンドへ上がったが、今季6度の先発登板で5度目の初回失点。予定の2回を投げきれず「追い込まれてからもいい見逃し方をされていた。現状、先発としての実力が出た」と唇をかんだ。

今季実戦7試合に登板し16回18失点(自責16)。防御率9・00と苦しむ。「それぞれに難しさはあるけれど、5年間1イニング、というところでやっていた。簡単にはいっていないな、という現状です」と率直な思いも口にした。開幕まで時間はある。トライアンドエラーを繰り返す。【桑原幹久】