ソフトバンクが28日、福岡県知事による県内の外出自粛要請が出たことにより、29日に予定していたすべての練習を急きょ中止にすると発表した。

当初、新型コロナウイルス感染拡大の防止策の一環として、29日からリハビリ練習を「分離」することを決め、ペイペイドームと筑後市のファーム施設に分かれて練習する予定にしていたが、チームの予定も変更された。

これまでリハビリ組の練習は、ファーム施設で全員が同時に行っていた。寮生を含め施設近くの選手は車移動だが、福岡市内から新幹線などの公共交通機関で移動する選手もいる。三笠GMは「新型コロナウイルス感染対策として移動のリスクを減らす意味合いがある。ペイペイドームでもスタッフもしっかりいるので問題ない」と説明。当初は大竹、武田、田中、高橋礼、椎野、千賀、高橋純の投手陣と釜元、川島の9人のリハビリ組が、本拠地でリハビリを行う予定だった。

さらに三笠GMは今後、チームの地元福岡での行動について「関東、関西では地方自治体の長が外出自粛要請を出しているが、福岡ではまだ出ていない。今後、その要請がでれば外出しないように伝えることもある」と説明していたが、福岡県で外出自粛要請が出たことで、早速対応。球団として「外出禁止」の処置を行う可能性も出てきた。

30日から全体練習が再スタートするが、収束の気配も見えない「コロナ禍」がソフトバンクナインに大きな影響を与え始めた。【浦田由紀夫】