最速155キロの日本製鉄かずさマジック・山本晃希投手(23=九州国際大)は「負けない投手」を目標に掲げる。身長183センチ、体重92キロの恵まれた体形から投げ降ろす本格派右腕。カブス・ダルビッシュやツインズ前田、ヤンキース田中の動画を繰り返し見て、日々研究を重ねる。「スライダーの使いどころや、高めに投げた後の低めの使い方を勉強させてもらっています」と日本人大リーガーに憧れる。YouTubeを参考に、ドラフト候補に成長した。

「自分が完投してチームを勝たせたい」とエースの自覚を持つ。課題として球数の多さを挙げた。「球数を減らせるように。ゴロを打たせてダブルプレーを取るような投球をしていきたい」。力で押し続けるのではなく、打者をかわす投球を身につけていく。

お手本は昨年12月から指揮を執る渡辺俊介監督(43)だ。ロッテで活躍した通算87勝のサブマリン。上手と下手で投球フォームの違いはあるが、学ぶところは多い。「ピッチングの間をうまく使ったり、投球動作に緩急をつけて、速い直球ではなくても抑えていた。参考にしたいです」。実績ある指揮官から投球術を学び、さらに飛躍していく。【湯本勝大】