中日阿知羅拓馬投手(27)が次元大介流の? こだわりをみせた。22日にナゴヤ球場で5日ぶりに再開した2軍の自主練習に参加。浜田相手のキャッチボールでは、トレーニングウエアながらスパイクを履き、チームの練習用の帽子をしっかりかぶっていた。コーディネートとしては一見統一感がないようでも、そこには明確な意味があった。

「帽子をかぶっているのとかぶっていないのでは、感覚、見え方が違うので。上に屋根がある感じで、視界が変わってくる。自分の中では、シーズンがいつ始まってもいいようにと思ってかぶっています」

これは漫画「ルパン三世」に登場する次元大介をほうふつさせる。主人公ルパンの相棒を務める百発百中のガンマンだが、帽子をかぶらないと銃の腕が鈍るというエピソードに似通う? こだわりを貫いていた。

昨年の阿知羅は5月5日ヤクルト戦(ナゴヤドーム)に先発して5回3安打2失点で、プロ6年目で初勝利を挙げ、チームに令和初勝利を届けた。ただ、7戦先発しながら1勝止まり。「体の感じはいつでも投球できるし、しっかり投げられる。昨年は1勝で終わったので、勝ち星を積み重ねていけるシーズンにしたい」。次元ばりにヒゲの似合う右腕は、銃さばきならぬ、球さばきを磨いて開幕を待っている。