新型コロナウイルス感染から回復した阪神藤浪晋太郎投手(26)が24日、67日ぶりとなった実戦形式マウンドで好投し、開幕ローテ滑り込みへアピールした。

甲子園で行われた1軍集合練習に参加。チームとして正式に解禁したシート打撃に登板し、打者5人を相手に4三振を奪った。

福留を二ゴロに打ち取った後、上本、北條、植田、江越を4者連続空振り三振。3月18日にオリックスとの2軍練習試合に登板して以来となる実戦形式で結果を出し、広報を通じて「思ったよりしっかり投げられました。久しぶりだったのでもう少し投げにくさとかはあるかなと思っていましたけど、その辺はなかった。しっかり投げることができて良かったというのが1つです」と振り返った。

藤浪は3月26日深夜に新型コロナウイルス感染が判明。翌27日から4月7日まで入院し、自宅待機期間を終えた4月24日から鳴尾浜で自主練習を続けてきた。

チームが矢野監督やコーチ陣の視察を解禁した5月19日からは甲子園の「分離練習」に合流。同23日から始まった集合練習では1軍メンバーとして甲子園で汗を流していた。

前日23日には、矢野監督が藤浪について「今の段階で遅れとか、体力面の不安は感じていない。期待はみんなにしている。競争からはい上がってきたやつを使う」と表現し、依然として開幕ローテ候補の1人であることを明かしていた。

現時点でシーズン開幕は最短で6月19日。「体の状態自体はだいぶいい感じ。腕も振れていますし、真っすぐも走っている。あとは自分の意図を持って投球ができるように、開幕に向けてしっかりやっていければと思います」。まだ決まっていない開幕5、6番手争いを勝ち抜くため、アピールを続けていく。【佐井陽介】