阪神ジョー・ガンケル投手(28)はデビュー登板で結果を残せず、2軍降格が決まった。持ち味の繊細な制球力を欠き、4回7安打3失点で初黒星を喫した。

「初回は気持ちが入りすぎてしまい、ボールをうまくコントロールすることができなかった。その後はボールを低めに集めることができたし、自分の投球ができていただけに、初回の投球がもったいないし悔やまれるよ」

本人の言葉通り、立ち上がりがすべてだ。日本デビュー戦で力んだか。抜け球が目立ち、甘く入ったボールを痛打された。1回いきなり2安打1四球で無死満塁のピンチを招き、あっさり3失点。2回以降はなんとか要所で耐えただけに、悔やんでも悔やみきれないイニングとなった。

矢野監督は「3点目がちょっともったいないというか。あそこで頑張ってくれたら、もうちょっと追いかけやすかった。(2回以降も)抑えたとは言いにくい。評価としては難しい」と厳しい表情だ。

2死二塁から6番山崎に適時打を許した場面を指摘した上で、次回については「現状はないかな、オレの中では。現状ではガルシアの方が状態的にはちょっと上なのかな」と断言。練習試合から不安定な投球を続けていたこともあり、出場選手登録の抹消が確実となった。代わってガルシアが最短10日間で1軍復帰し、7月2日の中日戦に向かうとみられる。

この日は中継ぎ陣も踏ん張りきれず、打線も沈黙。1勝4敗で再び単独最下位となった。「なかなかうまくいっていない中では(投打ともに)どちらも課題が見えるかな」と指揮官は話す。ボーアに初安打は出たが、打線は得点力不足。低迷打開へ、問題は山積だ。開幕5戦目にして、虎に早くも難所が訪れている。【佐井陽介】