21世紀生まれ第1号! オリックス太田椋内野手(19)が16日、今季初昇格し「9番三塁」で即スタメン起用。3回の第1打席にプロ初安打&プロ初本塁打となる同点弾だ。球団では17年杉本以来のプロ初安打が本塁打。NPBでは21世紀生まれ初の本塁打となった。打線はこの回一気に逆転し、本拠地で勝てなかったソフトバンク・バンデンハークに初黒星をつけた。記念球は、チームの打撃投手を務める父・暁さん(49)にプレゼント。オフには父を練習パートナーとして、打撃力アップに二人三脚で取り組んだ。毎朝欠かさなかった「親子トレ」の成果が出た。

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奈良・天理市内での練習中もコーチが逐一、太田の打席内容を中村良二監督(52)に伝えてきた。母校・天理野球部のみんなが、太田の試合を気にしていた。

この日の午後、太田から中村監督のもとに1軍昇格が決まった報告のLINEがあった。「思いきってやります!」と意気込む太田に、近鉄、阪神でプロを経験した恩師は「迷わずフルスイングを!! ぼくは結果を欲しがりすぎて小さくなった経験があります。椋なら必ず結果は付いてくるのでスケールのデカい選手になれ!!」と伝えた。大砲と期待されながら力を出し切れなかった自身のプロ時代を振り返り「大きく育て」のエール。恩師の思いに応え、プロ初安打を初本塁打で飾った。「また、これからですね」と中村監督の声も弾んだ。