阪神ドラフト2位の井上広大外野手(18)が、プロ入り後初の2試合連続弾を放った。

ウエスタン・リーグ、広島戦(鳴尾浜)に「4番右翼」で先発。3点リードの7回の第4打席、2死二塁から広島田中法の2球目141キロ直球を強振した。打球は弾丸ライナーで左中間ネットへ。16日の同リーグ、オリックス戦(オセアンBS)からの連日のアーチはダメ押しの2ランになった。「(第1打席で)やられたのでしっかりやり返すという気持ちだけは持って打席に立ちました」。公式戦では3本目、春からの実戦では9本目のアーチを決めた。

「4番英才教育」を続ける平田2軍監督は、各球団の4番を特集している雑誌を井上に読ませた。広島鈴木誠、ヤクルト村上など主砲たちの心構えを頭にたたき込ませた。「自分が目指しているのは走者がいるときにしっかりかえせるような打者」。目標を明確にした未来の大砲候補が、また非凡なパワーを見せつけた。

この日は球界最年長で43歳の福留が、志願して2軍戦に出場。「25歳差クリーンアップ」を組んだ。「はっきりとしたボール球は振らず、しっかり自分の間まで呼び込んでフルスイングしていた。そこは見習いたいというかマネできれば」。ネクスト・バッタースボックスから見るベテランの姿を、しっかりと目に焼き付けた。

同監督は「少しずつ4番らしくなってきている。矢野監督にもすごくいい印象を与えたんじゃない。俺のパンチショットみたいだったね」と、井上と自身の現役時代の姿を重ね合わせた。井上は「結果はあまり気にしないようにしています」と冷静だったが、将来を期待せずにはいられない打棒を見せつけた。【只松憲】