オリックス宗佑磨外野手(24)が、ランニング決勝弾で今季初の4連勝に貢献した。同点の9回先頭。楽天守護神の森原が投じた2球目、149キロ直球を捉えた。打球が右翼席に向かって伸びると、右翼ブラッシュは思い切ってジャンプ。だがグラブは届かず、フェンスを直撃した打球は無人の外野を転がった。歓喜の一塁側オリックスベンチは総立ちで手を回した。

宗は二塁ベースを蹴ってさらに加速。三塁も蹴ると、一気に本塁へ滑り込んだ。球審が両手を横に広げると、激しく手をたたいて喜んだ。7回の代走からから出場したプロ6年目が、自慢の快足で千金の大仕事をやってのけた。

宗 ライト側の打球だったので(守備が)見えなくて。二塁を回ったところでも(風岡三塁コーチが)手を回していたから、半信半疑でしたけど走りました。

ランニング弾は19年6月29日日本ハム戦(札幌ドーム)のソフトバンク上林誠知以来。オリックスでは02年8月25日西武戦(神戸)の進藤達哉以来のレアアーチでしかもV弾。さらに9回は宗と同じく途中出場の小田が2点適時三塁打を放ち、勝利を決定づけた。ベンチで声を張る伏見や白崎ら控え組が一丸となった勝利を喜んだ。

西村監督 何があっても最後まで諦めない。ベンチも声が出ている。(26日は)週の締めくくり。また全員で戦っていきたい。

2位楽天相手に6連戦は4勝1分け。最大8あった借金を3まで減らし、5位ながら首位ソフトバンクに3ゲーム差に迫った。ムードは最高だ。大混戦の主役に躍り出る。【真柴健】

◆宗佑磨(むね・ゆうま)1996年(平8)6月7日生まれ、東京都出身。ギニア人を父に持つ。横浜隼人から14年ドラフト2位でオリックス入団。4年目の18年に開幕スタメンを勝ち取った。昨オフは豪州ウインターリーグにも参加。181センチ、83キロ。右投げ左打ち。