阪神ドラフト2位の井上広大外野手(18)が、ウエスタン・リーグ単独トップに立つ4号2ランを放った。0-2の4回2死一塁。フルカウントからソフトバンク先発大竹の内角135キロ直球を引っ張って左翼ネットへ運んだ。「(カウント)1-3で厳しいボールに対しても強く振ることができた。(その後)ファウルになって打ち直しができて、次に狙い球を絞れたのが結果につながったと思います」。打った瞬間に確信できる特大の1発だった。

試合前まで3本塁打で並んでいた同僚の中谷を抜いた4発目。17打点も同リーグトップで単独2冠に躍り出た。それでも18歳の若き大砲候補は表情を引き締めた。「まだ対応できていない部分がある。まだ何試合もあると思うので、対応できるように日頃の練習からやっていきたい」。2月の実戦からプロ10本目の節目のアーチ。平田2軍監督が続ける「4番英才教育」に慢心なく応え続けている。

この日は先発が同期入団でドラフト3位の及川。5回5失点で敗戦投手となったが「同学年が頑張ってるので自分も力になれれば」との思いも込めた援護弾。2日の同広島戦で公式戦1号を放った時も、先発は同1位の西純だった。マウンドで必死に腕を振る両腕とともに成長を重ねていく。【只松憲】