広島西川龍馬内野手(25)が2戦連発となる3号ソロを放った。29試合ぶりの2号ソロを放った前日30日に続き、この日もパンチ力を見せつけた。開幕は3番でスタメン出場も、7月16日から14試合連続で1番のリードオフマンとして打線をけん引。しかし攻撃陣は今季ワースト3安打で先発の森下暢仁投手(22)を援護できず、3日ぶりの最下位に転落した。

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西川が放った打球はライトスタンドのユニホームや応援ボードで「FANS」と表されたスタンドアートを破壊した。両軍無得点の4回先頭の打席、カウント1-1からの3球目、畠の真ん中低めチェンジアップを華麗にさばいた。「いい先制点になって良かったです」。両チーム通じてこの試合初ヒットとなる先制弾で試合を動かした。

新リードオフマンとして打線を引っ張っている。今季は4番鈴木誠へつなげる役割で、3番で開幕スタメン出場。7月16日巨人戦(マツダスタジアム)からは1番を任された。1番では14試合中12試合でヒットを放ち、打率は4割4厘と圧倒的な数字を残している。1点を追う8回無死一塁からは今季初犠打を1発で成功させるなど、つなぎ役としても仕事を果たした。

前日30日中日戦の2号ソロに続く2試合連発弾で打率は3割3分3厘。順調そうに見えるが朝山打撃コーチは「もともといいものを持っているんですけど、コンディションは万全ではない」と明かし、「100%ではない中で、必死に頑張ってくれていると思います」と目を細めた。

しかしチーム打率リーグトップを誇る打線も、首位巨人相手に今季ワーストの3安打と沈黙。5回2失点と粘投したルーキー森下を援護することができなかった。佐々岡監督は「投手が抑えても打線が打てない。かみ合わせの悪さがある」と頭を抱えたが「まずは投手が踏ん張っていけば、流れは変わる。辛抱していくしかない」と前を向いた。チームは3日ぶりの最下位に転落。投打ともに我慢強く戦っていくしかない。【古財稜明】