阪神藤浪晋太郎投手(26)が8回4安打4失点(自責1)で、またも今季初勝利を逃した。

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阪神打線が藤浪先発ゲームでまたも沈黙した。巨人4投手の前に1得点だけで、連敗を喫した。試合後、指揮官が端的に語った。

矢野監督 返すところの打順の差が出たかな。向こうは返すところで中心打者が返して、こっちは中心で返せなかったというところかなと思います。

象徴的なシーンは2イニングあった。

◆1点を追う4回 無死一、二塁で4番大山が中飛。1死後、5番ボーアが遊ゴロ併殺で無得点。

◆4点を追う8回 1点を返し、なおも2死満塁の好機で、大山が3番手大竹の前に遊ゴロ。

この日、大山が4打数無安打、5番ボーアも4打数無安打。巨人4番岡本、5番大城は1安打ずつだが、好機で打点を挙げ、対照的な結果となった。

もっとも2人だけでなく、7回まで巨人先発戸郷に10三振を奪われるなど、攻略に苦しんだ。戸郷とは昨秋CSファイナルで対決しているが、シーズン初対戦。対戦機会が少ないが、矢野監督は「それは言い訳にならない」。何よりもどかしいのは、復活勝利を目指す藤浪を援護できない試合が続いている。藤浪先発の3試合で、打線は計3得点。前回7月30日ヤクルト戦では完封負けを喫した。この日こそ、何とか打線爆発といきたかったが、5安打に終わってしまった。

矢野監督 (打線が)うまくかみ合っていないというか。かみ合っていない感じがちょっとあるんで、なんとかしていきたい。

借金は2。首位巨人とのゲーム差は、今季ワーストに並ぶ7となった。開幕3連戦で3連敗を喫した宿敵に、甲子園で3連戦3連敗を食らうわけにはいかない。6日先発は左肩のコンディション不良で出遅れ、1軍復帰戦となる高橋。7試合連続で1ケタ安打が続く打線の奮起が、何より重要だ。【松井周治】