巨人増田大輝内野手(27)が緊急登板した。8回に5番手で登板した堀岡が、代打中谷に満塁本塁打を浴びるなど1死しか奪えず7失点。急きょベンチ前で肩をつくりマウンドに向かった。 先頭の近本を136キロ直球で二ゴロ、続く江越は四球で歩かせたが、4番大山をこの日最速の138キロ直球で右飛に仕留めた。野手ながら変化球を織り交ぜ、無失点に抑えた。 高校まで投手経験のあった増田大は「すごくいい経験させてもらった。緊張感というか、甲子園で投げられているのがすごくうれしくなりました」と率直な感想を口にした。

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◆野手の登板 公式戦では00年6月3日に五十嵐章人内野手(オリックス)が近鉄戦に登板。13点差をつけられた8回無死三塁からマウンドに上がり、打者4人に対し1安打無失点だった。

95年デストラーデ内野手(西武)は5月9日オリックス戦に登板し、打者3人に1安打2四球。74年高橋博士内野手(日本ハム)が1試合で全ポジションを守る珍記録を作るため登板。70年10月14日には広瀬叔功外野手(南海)が阪急とのダブルヘッダー1戦目に3番手で登板し2回を無失点だった。

ちなみに、巨人では40年呉波外野手が1試合、46年千葉茂内野手が1試合に登板した例がある。

公式戦以外では、96年球宴でイチロー(オリックス)が9回に登板。大リーグに在籍した日本人では15年イチロー(マーリンズ)17年青木宣親外野手(アストロズ)がメジャー登板を経験している。