オリックスが今季3度目の完封負けを喫し、借金は両リーグ最速で10となった。気迫と集中力で7回を2安打1失点と力投した先発アルバースを援護できず。最下位に沈んだ昨年より7試合早く、借金は大台に乗った。ロッテに1勝10敗1分けと大きく負け越している。西村監督は「そこの借金、マイナスがほとんどじゃないですか? そういうチームを作ってはいけないというところですよね」とくちびるをかんだ。

4番の結果にも明暗が分かれた。オリックスT-岡田、ロッテ安田と履正社(大阪)出身の長距離砲が先発4番。1点を争った終盤、T-岡田の打球は安田に捕られ、安田の打球はT-岡田のはるか頭上を越えた。吉田正敬遠後の8回1死満塁。T-岡田が打ち損じた三塁側ベンチ前への飛球は、安田がのけぞりながら腕を伸ばして好捕。オリックスは無得点に終わった。

逆に9回、マーティン敬遠後の1死満塁で、安田の打球はダメ押しの左越え2点適時二塁打に。自軍ベンチに向かって安田は両腕を突き上げ、左翼手はがっくりと腰を折った。17年5月28日ロッテ戦以来の4番でチームを背負った。T-岡田の表情は悲壮だった。

4位までが僅差で争う混パで、脱落の危機に立つ。11日からは対戦成績1勝5敗のソフトバンク戦(ペイペイドーム)。「先発投手からどうやって点を取っていくか」と西村監督は前を向く。右かかとの違和感で欠場した主砲ジョーンズが11日から復帰する予定。なんとしても、混パに踏みとどまる。【堀まどか】