今秋ドラフト上位の近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)が2日連続でチームの窮地を救った。

1点を追う8回、2死満塁の勝負どころ。「良い場面で打つことが出来た」。相手左腕の威力ある直球を、狙い撃ちで一塁線へはじき返し、走者一掃の逆転適時二塁打。延長勝利を挙げた12日の1戦目では、1点を追う9回に起死回生の同点ソロ。「いいところで打つのが目標だった。そこを1番しっかり練習してきた」。2試合で1安打だった前週からは打って変わって、勝負強さをいかんなく発揮。連日の活躍で、まちがいなくチームの救世主となった。

2回無死一塁の守備では、相手打者がバントを失敗して打ち上げた小フライを、スライディングしてファウルゾーンで素手の右手でキャッチ。「わりとああいうプレーは得意。体より右に飛んでグラブで捕るより楽だった」と反射神経も披露した。

この日は5球団12人が視察する前で、5打数2安打4打点の活躍。田中秀昌監督(63)も「あの場面で打てるのが素晴らしい。チームとしても彼の一打が大きかった」と手放しで称賛した。

▽ソフトバンク永井編成育成本部長兼スカウト育成部長 フライアウトの打球もプロに近い打球、なかなかいないレベル。これだけの体があってバットが振れたら面白いですよね。

▽オリックス下山スカウト 自分の一打でチームの流れを変える力を持っている。これが彼の普通の力。昨日のホームランも含めて、何もびっくりすることはないです。

▽広島鞘師スカウト 音やスイングの速さが桁違い。パワーは関西ではかなりの部類。