阪神ジェリー・サンズ外野手(32)が異例の試合開催のなか、先制点をたたきだした。

1回1死一塁で、一走の荒木が二盗に成功。得点圏に走者を置き、サンズはヤクルト高梨の内角144キロ直球を詰まりながら中前へ運んだ。「荒木がいい仕事をしてチャンスを作ってくれたので、かえすことを意識したよ。ストレートに詰まらされてしまったけど、振り切ることができたから落ちてくれたし、西に先制点をプレゼントできてよかったね」。直近2カードは21打数3安打と打棒が止まりつつあった助っ人だったが、第1打席で持ち前の勝負強さを発揮した。

チームは前日24日夜に浜地が新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査で陽性判定を受けた。さらにこの日、1軍メンバーのうち陽性確定者4人、濃厚接触者2人、球団独自で濃厚接触者とした4人を含めた計10人の出場選手登録を抹消。その余波を受ける形で、1、2軍の大量入れ替えを行った。チーム全体が有事に見舞われた異例の状況で試合は開催されたが、4番のバットで先制点をもぎ取った。