阪神ドラフト2位の井上広大外野手(19)が、プロ初の満塁ホームランをバックスクリーンに運んだ。

「4番右翼」でフル出場。0-10と一方的な展開となっていた6回1死満塁のチャンスで、19歳の4番に出番が回ってきた。

「前のバッターの方(俊介)が追っつけて右に打っていたので、自分もセンターから右への意識を持って入りました」。

イメージ通り、カウント1-0から笠原の139キロ直球を中堅方向へ。6号グランドスラムは特大の1発だった。

満塁弾は履正社時代の18年秋季近畿大会の1回戦、対南部(和歌山)で放って以来約2年ぶり。「感触は良かったです」と手応え十分だった。平田2軍監督も「素晴らしいホームラン。バックスクリーンに打ったところが値打ちだよ」とうなずいた。

打撃2冠が見えてきた。6塁打はリーグトップを走る広島林に1本差の単独2位。28打点も同トップの林に1差で、中日根尾と並んで2位タイにつけている

公式戦はあと25試合。高卒1年目でファームの打撃2冠となれば、10年に筒香(横浜・現米レイズ)がイースタンで獲得して以来だ(26本塁打、88打点)。一流スラッガーの歩んだ道を、井上は突っ走る。【只松憲】