3人そろってプロ入りを目指す。平内龍太投手(4年=神戸国際大付)内間拓馬投手(4年=宜野座)と上位指名が期待される両右腕を抱える亜大で、矢野雅哉内野手(4年=育英)も朗報を待っている。

抜群の身体能力と強肩、堅実な守備では誰にも負けない。高校2年の冬、2000人が参加した全国フィジカルテストの遠投部門で125メートルを記録し、1位に輝いた。育英の安田聖寛監督(46)は「入学当初は派手なプレーを意識し、失策も多かった」と振り返る。

1年の冬、全体練習が終わると安田監督のノックを約1時間、3カ月も受け続けた。正面から入り、足が動く前に捕球したグラブをベルトの位置まで持ち上げ、送球する。育英の遊撃手で全国制覇も果たした安田監督から伝授された。矢野は「球際が強くなり、基本の重要性が分かった」と土台を作りあげた。

昨秋のリーグ戦では首位打者を獲得したが、今秋は6試合が終わり1割7分6厘。アピールできずにいる。「ドラフトを考えると、不安で眠れなくなる。気持ちが楽になるんですよ」と1人、室内練習場へ向かいバットを振る日々だ。自慢の守備を武器に、大学の先輩・井端2世に名乗りを上げる。【保坂淑子】